拈華微笑

自ずと示される道は、自ら歩むことで到る・・・自然

必撮無眼流

花『猫』風月 〜 ハニトラする猫

じつは、私の二十代はひたすら『写撮道』に捧げ、自称『撮人家』というほど、写真のテーマは『人間』一本、白黒で、フイルム現像から引き伸ばし現現像まで全部自分でやっていた。 私の写真では喰えない…という自覚をした28、9歳の頃、人生の滑り止め的意味も…

還暦ギャラリー『森』〜 エスカラード祭(1999)

前回ブログで、ジュネーブの歴史祭『エスカラード祭』を話題にしたが、私はこの祭りを何回か撮影していた。 そのうちの1999年に撮影した写真を今回展示。 ジュネーブという街、小さいながら各国連機関のある『国連の街』として有名かと思うが、 歴史的には、…

還暦ギャラリー『森』〜 背中の肖像

今日、当ギャラリーにて展示する作品も初公開で、『背中の肖像』という基本顔が見えない写真で構成されている。 私の『撮人家』としてのキャリアは21歳で写真学校に入学した時より始まりますが、『モノクロ』&『人間』を主題とする・・・ を原則に35、6歳…

還暦ギャラリー『森』〜 骸骨人

前回のブログ記事、久保田早紀さんのヒット曲『異邦人』は、私の22歳の頃、制作した手作り写真集『骸骨人』を思い起こさせた・・・。 若い時には誰もが、『求むべき誰か』を思い浮かべるものだなぁ・・・とは思ったが、 彼女は『異邦人』と自己の外に、私は…

還暦ギャラリー『森』〜 Susan in Japan

私、一撮の写歴の中で非常に重要な意義というか、写義を自分に教えてくれた作品・・・であったなぁ、と思う作品です。 スーザンとの出会いは、私に西洋への開眼と同時に、自分の国の伝統文化への開眼でもありました。 27歳の時、勤めていた写真学校を辞め、…

私にとって写真・・・とは?(2)

我が写真家『一撮』君の生前葬はこれで、つつがなく何の後悔もなくすんだかな〜・・・と、軽く自分の書いた記事を読み直すと なんか肝心なことを書き忘れているような気がしてきた。 以前ブログに書いたが、写楽賞というので、『坂本龍一』賞というのを貰っ…

私にとって写真・・・とは?

明日で相方が入院してから一週間。 鬼のいぬ間の洗濯・・・ではないが、断捨離としてテレビ一式(ビデオ、DVD機器)とスイスに来てから撮影したモノクロフイルム(300本分)と 密着シートを思い切って処分した。その他にも地下の小さな物置にある写真作品群…

還暦ギャラリー『森』〜混沌の街・ルッツエルン

スイス国内でもカトリック教の州では先週から今週にかけて『カーニバル』が行われた。 私が住んでいるヴォー州とか隣のジュネーブ州などは、16世紀宗教改革者カルバンによってプロテスタントの州となり、カーニバルという行事を行わない。 スイスは言語(独…

還暦ギャラリー『森』〜 スイス祭り『ウルネッシュの祭り』

スイスでは毎年、1月13日に行われる祭りがある。 『シルヴェスター・クロイゼ』といってユリウス暦の大晦日がこの13日にあたり(シルヴェスター[大晦日]/クロイゼ[精霊]) 「美」「醜悪」「自然」の3種類のクロイゼと呼ばれる精霊が、それぞれ独特の衣…

還暦ギャラリー『森』〜スイス闘牛(その1)

スイスに来て、もうすぐ33年を迎える。 うち前半11年を観光ガイド、後半15年を(海外向け)引越屋、そして来年2024年に定年退職して7年目を迎える勘定になる・・・。 いずれの仕事も、イベント稼業のようなもの、お客様に対して非常に神経を使う稼業であって…

還暦ギャラリー『森』〜 花『猫』風月

花『猫』風月・・・というキーワードでこれまで何回かブログを書いた気がして検索してみると 2011年6月25日のブログ記事〜ボクは撮心家ー必撮無眼流 こんな記事に行き当たり、『必撮無眼流』のカテゴリー誕生の経緯が書いてあった。自分でもすっかり忘れてい…

還暦ギャラリー『森』〜 宇和島の闘牛

私は自分自身を『写真家です… 』と堂々と名のる時期を持つことなしに、写真家への野望がいつのまにか尻すぼみになってしまった男ですが、 今日このギャラリーで展示する作品は、写真学校を卒業後、同校の写真科の助手として雇われの身となり、初めて経済的、…

還暦ギャラリー『森』〜 ルミちゃんの里

今日紹介する写真は、我が郷里(北海道)北見での写真。 1975年。今から48年前私は23歳、神戸の写真学校を卒業して一旦田舎へ帰ったものの、これといった仕事がなく バイトをすることになるが、ある日家族の知り合いの知り合いのツテで、農家の玉ねぎ収穫を4…

還暦ギャラリー『森』〜 青い風

前回のギャラリーでは『神戸の婆様』らの写真を披露したが、今回は本邦初公開となる『神戸のピチピチギャル』等をお披露目しよう。 『青い風』というちょっと鼻につくタイトルは、当時写真学校一年生時(21歳)に、若い女性写真を分類する際につけたタイトル…

還暦ギャラリー『森』〜 六甲の婆様たち

道産子の私は19才で、東京経由(京王プラザホテル就職…3ヶ月のみ)して、神戸は六甲道の牛乳屋さんに住み込みすることになった。 今考えてもよくぞ、東京から誰一人知り合いもいない神戸まで移動したものだと思う。(一応、神戸外国語大学の夜間部を目指す目…

還暦ギャラリー『森』 〜 密着焼きの中の孤高の"青春”

私の写真家として五大作品・・・というのがもしあれば、まず第一に取り上げるのが、セルフポートレートの『貰った背広』という作品だ。 写真学校の学生だった時期に、自分自身を撮る『自写像』を思いつき、日常の自分がどんな風に観えるか?という興味と、 …

還暦ギャラリー『森』 〜 Good−by New York 1986

『Good-by New York 1986 』という私、一撮の作品は正式には未発表。 1985年、86年と2回に渡り計 7ヶ月ほどニューヨークに滞在した時、スナップショットした作品であるが撮った写真は、2000年過ぎるまでネガのまま、まったく手を付けずにネガBoxに。 このニ…

還暦ギャラリー『森』 : 中世祭り

数あるNetflixの混合玉石の作品のなかで、最近私がはまっているのは西欧の中世物語である。 SFが大好きだけれども、最近はNetflixの優れた作品のおかげで過去の『中世物語』により興味を持っている感。 先日まで『マルコ・ポーロ』を観て、チンギス・ハーン…

還暦ギャラリー『森』 : 箙さんの思い出

今日、ここに発表する写真は、1977年『神への告発』というタイトルの本の著者・箙田鶴子さんを広島へ訪ねた時の作品。 当時私は25歳、神戸の写真学校の助手として雇われ安月給ながら、初めて経済的、時間的に安定していたこともあって 写真家として自分の作…

還暦ギャラリー『森』 〜 写真家の財産

昨年の引越しで相当の写真を断捨離し、齢(よわい)70になってみれば日本であればともかく、 『写真後進国』スイスでの写真活動の縮小は仕方ない・・・と思う今日此頃、であればこのブログの副題が うまい具合に『森羅万象』…と謳っているのであるから、『還…

写真とは何か?〜(その4) 『結』の巻

『私にとって写真とは何か?』・・・それは結局、非言語である『写真 IT 』学による『人間観察』であって それは自ずと『己事究明』へと畢竟帰処(ひっきょうきしょ)するもので ・・・・ここに『結』となり、この『結』は『スピリチュアル』なものと再び結…

写真とは何か?〜(その3) 『転』の巻

このシリーズをだらだら書くつもりはなく、どうしようか・・・と思案していたら『起承転結』の四文字熟語を思い出し、即採用。 で、この3回目は『転』となったが、果たして私の人生の『転機』となるエピソードを展開することで、『私の写真』の究極の意味に…

写真とは何か?〜(その2) 『承』の巻

『写真とは何か』・・・といっても、そこには『私にとって』を付け加えなければ…、いかんなぁ〜と感じつつ 自分の人生を『写真活動』との関わりの中で還暦スキャンすると、今まで気づかなかった視点から省みることができるこがわかった。 『神戸』という私に…

写真とは何か? (その1) 『起』の巻

カテゴリー『必撮無眼流』・・・このカテゴリーがあることを忘れていた、わけではないが。 写真といえば、我妻ニコル専属写真家に成り下がり、それもカメラではなく携帯で撮るしまつ・・・。 自分のことを『写真家』と名乗る暇も実力もないうちに『禅』にう…

桃源郷の仙人たち〜樹上読書老人

私が日頃『桃源郷』ではないか、と思っているロマンモティエ…という名前の村は、人口500人でローザンヌの北30kmの所。 我々の散歩コースとしては第4コースとなっている。 スイスで最も古い教会、聖ロマモティエ教会があり、昔歌手のダイアナ・ロスが結婚…

タイトル : 地球は回っている

私は幼少の頃から口数の少ないほうであった。 菊池の母さん(育ての親)は盲目で文盲、出かけるときは私が手を引いて歩いた。 大人の話に子供は口を出しては行けない…と躾けられ、お客が来ても私は大人の話には耳も向けず、自分の世界に浸っていた。 そうい…

一撮ロゴ完成

花粉症と小風邪で咳痰の日々で何もやる気がない状態が続いていたのに、昨日突然やる気が湧いて十年来の念願だった一撮ロゴが出来上がった。 鈴木大拙の本を読んでいたら『創造欲』が湧いてくる…ということが実にシバシバあるので、やはり彼の言葉には人をし…

必撮無眼流 〜 初心

昨日元旦と今日の1月2日、ローザンヌは典型的冬天気雲鍋蓋湖水状。 相方の希望で元旦の陽を愛でようと、モントルーから登山電車で世界的に有名なリゾート地グスタードへ行ってきた。 そういえば、去年も行っていた。去年は雪が沢山あったが、今年はほんの少…

必撮無眼流 〜 焦点深度

昨日、10日間のSionでの写真展が終わった。 写真展の意義というのは、写真展をやった時に深まるものだ…と改めて思った。 結局断ったラジオインタビューの件にしても、写真展現場で受ける何気ない質問にも、その中にこれまで、思いもしなかった事を考える切っ…

闘花粉章

花粉症になって6,7年目? 案外くるしいのか、毎年の如くこの季節になると、ブログに愚痴ってる。 以前、短歌で花粉症の苦しみを「五月サッキ」に絡めて「殺気」立つ思い…と詠んだことがあった。それが今年は六月にずれ込んでよく知らぬ土地、Sionで急に真夏な…