拈華微笑

自ずと示される道は、自ら歩むことで到る・・・自然

“ガンバレ” から “もっと怒れ” に

昨日 8月28日(土曜日)は スイス在住日本人による第2回 “Recovery Nippon Project” (がんばろう日本)という
 タイトルのもと チューリッヒにてチャリティー・バザーが行われた。

 チューリッヒ在住の佐々木さんが 中心となって日本人芸術家協会のメンバー、チューリッヒの日本食取り扱う業者の人達
 その他フリーのアーティスト、沢山のボランティアの人達がより合ってそれぞれの作品やら古本やら手作りの物や食べ物など
 のマーケットを出してそのお金を日本へ送ろう・・というもの。

 第1回目のときは チューリッヒの地元の人が来てくれれば・・・と思い日本人を撮った写真を展示したがあまり売れず、スイスで
 撮った猫の写真が売れたので 今回は猫の写真を少し大きめな額に入れたものを2枚準備。 あと小さな写真で2風景を10枚ほど
 用意した。額猫が一枚と風景が数枚かろうじて売れた。これは売れるだろう・・・という自信作は一枚も売れなかった。

 その横で スイスではボクの右に出る者はいない(左からはどっさり出てるかも?)按摩術を介して ポロ儲けを企み、前回は
 それなりの利益をあげたので 2匹目のドジョウ?を今回も狙った。
 前回は男どものごつい体に懲りたので 性差別を値段につけた。 按摩10分間 女性10フラン、男性15フランとしたら
 案の定 女15:男3という割合で 肩を揉みほぐした。
 
   あとで この一句を詠んだ    按摩終え 観音様の 笑顔かな  一撮

 この笑顔があるこそ ほとんどぶっとーしで 18人の肩を揉めたわけだ。・・そんなわけで、他の人達の活動をゆっくり鑑賞
 する時間がなかったが、いくつか気になることがあった。

 最初イタリアで催された企画とのことであるが アーティストによる 作品募金箱を展示して 作品を楽しんでもらいながら募金を
 募ろう・・・というもの。今回はスイスでも同様の企画に十数人の人が参加して 思い思いの作品を展示していた。
 ボクも参加しないかと 声をかけてもらったが 何か引っかかるものがあって参加を控えた。
 ボクの場合 作品を作る時 楽しんで作るのであるが、募金を募る箱は 楽しんで作るものでは無い・・・ような気がするのだ。
 それならば自分の普段の作品を買ってもらってそれを募金にするのが筋?だし、その募金箱は展示ではなく 会場のアチコチに
 それとなく置いてある・・というのが自然ではないか。
  もう一つは 日本から取り寄せた 震災現場で撮影した地元の人達の写真に それににあったキャッチフレーズのポスターが販売
 されていた。いい写真だと思う。 しかしそのキャッチフレーズは かっこ良すぎるし5ヶ月たった今 放射能漏れの問題が大きく
 なって、復興と言ってもそう単純には行かないとわかった現在 何か白々しい感じがする。我々もこれまでは「がんばれ日本」で
 良かったかも知れないが政府、東電の対応。国民の反応の鈍さを思うと 誰かが云っているように 「もっと怒れ日本」が妥当
 だと ボクも思う。