写真の特徴の 最たるものであるにもかかわらず これは人間として ある程度 熟さなければ体得できない 技である。
これについては 写真学校でも 習わなかったような気がする。
私が アラサーの後半頃 ニューヨークの女性に 恋をして 彼女の両親にお会いした時
その両親の若き日の スライド写真を見せて 頂いたのであるが 私は 何故か 強烈な衝撃を受け その彼女と別れる原因と
なったのだ、それが 写真の“タイムトラベルの術” のためであったということが 理解できたのは
ここ十年ぐらいのことである。
それほど 写真が持つ力、 影響力は 強いもののようだ。(じつにあなどれない!)

今日のこの写真は 34年前の 写真。 我が故郷は 北海道北見の郊外 端野という田舎へ 玉ねぎ収穫のアルバイトに行った時のもの。
写真を撮ることで 自分が子供が好き であることを知ったキッカケの写真。 こんなに広い畑の玉ねぎを ボクは一つ一つ取ってはカゴにいれ
たのであろうか? 腰も痛かったであろうが ぜんぜん記憶にないけれど。 我が故郷は 玉ねぎの 名産地。
そんな事どもとは 別に 当時26歳であった ボクの気持ちの持ちよう・・・というようなものが かすかに蘇ってくる、と同時に
隔たりのようなものも 感じて 頭がクラクラする・・・・と、これが タイムトラベルの術 なのである。