拈華微笑

自ずと示される道は、自ら歩むことで到る・・・自然

財布のひも


  もう、とっくに諦めはついているのだけれど それども時々 「ムーツ・・・ しまった!!」と後悔してしまうことがある。

  それは 「財布のひも」というものを 相方のニコルに任せてしまった事である。

  ボクより経済観念が 薄い人間に「財布のひも」を渡してしまった事に 気がつくのに十数年かかってしまったボクにも
  責任があるのだ。 だいたいボク以上に経済に無関心な 人間がいるとはおもっていなかったのだから。

  そういえば 相方に「財布のひも」を任す! と、 宣言した時(約20年前)今思うと 相方の 戸惑いがちな驚きと同時に 
  思わず漏らした(してやったり・・・という風な)微笑みには どこか薄気味悪い感じがしたものだが・・・。

  まぁ、現実問題として いろいろな請求書やら ナンやらフランス語でもらっても ボクにはさっぱりわからないのだから
  どちらにしても 相方に任すしか 選択の余地がなかったわけであるが、 ヨーロッパでは 「財布のひも」は男性が
  ふつう握っているもの らしいのだ。

  安月給とはいえ 夫婦ふたりで働いているのに さっぱり蓄えが無い・・・というか 大蔵省がぜんぜんその気がないらしく
  「蟻とキリギリス」の まさに キリギリスの如く 人には気前よく(少額だけど)おごったりしているけど いつもギリギリ
  の暮らしなのだ。 友だちのポルトガル人達の 爪の垢 を飲んでもらいたい と時々思うこのごろである。

                 

                        ケ・セラ・セラ 蹴る足軽く いま読書  :一撮