拈華微笑

自ずと示される道は、自ら歩むことで到る・・・自然

笑わすな!

  毎度 バカバカしいお話を一席・・・。 わたくし 無口なガイド 一撮でございます・・・ 
  わけあって? 三十七、八で いきなり瑞西(スイス)にまいりまいて なにせ勝手がわかりませんけれども
  日銭を稼ぐために やもなくガイドになったんですが わたくし自身が 右も左もわかりません・・・

  お客様にしたら エライ ガイドに当たってしまったわけです。
  客:「ガイドさん あの山 なんていう名前ですか?」
  ガイド:「なんでしょうね~・・・ 山は見る角度で エライ感じが変わるので 非常にわかりにくいのですが
       マッターホルンでは 無いことは 間違いないです・・・。」 

  ・・・てな感じですから、 クレームもたくさんきていたと思うんですが。

  なにせ スイスに来る直前まで 禅修行で ずーっと五、六年 無口を通してましたから 
  いきなり 何か話せといわれましても そうそう簡単に 話が弾むわけがありません・・・。

  それでも 数年後に ある御夫婦が わたくしを指名してくださいまして 一週間のスイス観光 スルー・・と言いまして
  一緒に連泊して ご案内申し上げたのですが 奥様曰く 以前一度 わたくしが ガイドをした時に 
  その背中が 「寂しそうで・・・」と、 旦那様がトイレに行った時に お話してくださいましたが・・・
  それって ガイドとして 喜んでいいのか 悲しんでいいのか? 複雑な想いで聞きました。

  まぁ、人生 どんな時にも 笑いというか ユーモアはひつようですが 
  福島の原発が爆発しました時に 枝野官房長官だったでしょうか 「ただちに(放射能の)影響はありません・・・」を
  を連呼していたように思いますが・・・これなどは 大いに笑わせる話ではありますが 
  大笑いした後に 自己嫌悪におちいるような 話でして・・・

  以来 次から次と こんなネタがどんどん出てきて 笑えないの なんのって、 「死の街」と言ったからといって
  大臣が首になるは 「食べて応援・・・」で内部被曝の奨励みたいのがあったり 瓦礫処理を拡散しては それに反対した者を
  無理やり逮捕してみたり 
  一昨日だったでしょうか 使用済み核燃料プールの冷却装置の電源が切れたという ニュースで 肝をつぶしましたが
  原因は ネズミが感電した為に 電気が切れたとか?・・・

  次から次へ バッカみたいな話が出るわ出るわ、 嗚呼あ~ッ、 笑えないの なんのって!

     
       初めて 寄席へ・・・といっても 去年の暮 パリでの 仮の寄席でしたが くたびれるほど笑いました。