拈華微笑

自ずと示される道は、自ら歩むことで到る・・・自然

必撮無眼流 ~ 整理整頓

 『怠け者』を自認する自分であるが、怠け者として取るべき『近道』がどうしてもとれない性癖が時折顔を出す。

  例えば今回、ある写真ソフトをダウンロードして現像したいテーマの写真に着手しようとした時、何故かほぼ十年間放ったらかしに
  しておいた元ラボ(2006年にデジカメを買うまで暗室として使っていたドジョウの寝床のような細長いスペース260x104x270
  の空間・・・)を『まず』なんとかあるべき機能的収納室として、片付けなければならない、という思いが立ちはだかるのであった。

  簡単に言えば『気が済まない』だけのことで、一日がかりで片付けた。
  一時はうまく収納するために棚を買わなければならないだろうか?と思ったが工夫した結果、ある物を利用するだけでうまく行った。

               
                  この写真がその結果に満足している自画自賛の図

  というのも実はこの写真は元ラボを整理整頓した後にダウンロードした30日間お試し写真ソフトで現像したもので、なかなか
  いい味をだしているように思えるのである。

  だいだい、写真は、特にデジタル以前は『怠け者』でいることを許さない『芸術』であった。
  白黒用フイルムは100フイート巻を暗室でフイルム仔分け機に入れてから36枚撮りのフイルムとして自分でフイルム缶に入れ、現像するときには
  暗室で手探りしながらリールに巻取り現像タンク(缶)に入れて現像液ー停止液ー定着液ー水洗いー乾燥・・・という過程を経てから
  フイルムを6コマずつ切ってフイルムカバーに入れ、密着現像した後にいい写真を選んで写真現像にかかるのだ。それからフイルム現像と
  同じ過程をへて紙焼き作品ができあがる・・・・・
  写真がこうのような手間のかかる作業があると知っていたならば、ボクは写真をしなかったであろうに・・・!
  幸か不幸か、ボクは写真の事をなんにも知らずに、写真学校に入った為、特になんとも思わずにこの工程をやっていたが、今考えると
  信じられないくらい『面倒くさい』フイルム、写真現像作業に加えて自分の考えているテーマに沿ってカメラで決定的瞬間・・・と云うのを
  撮るわけであるから・・・『怠け者』では写真家にはなれないのである。

  ところで、元ラボのドアに掛かっている禅の老師がたによる『書』カレンダーの9月は『惺惺箸(せいせいじゃく)』という禅語が見える。
  ググって見ると、解りやすい説明があった。

  『心の奥深くに住むもう一人の自分、その自分に対して問いかける『眼を覚ましていますか(惺惺じゃく)という声。
   変化や刺激のない生活を送る内に、つい眠ってしまそうになる自分の本心を励ます言葉です。
   人はつい、楽な道をいこうとしてしまうもの。それを正す本心が眠っていたら、どんどん怠けぐせがついてしまいます。
   日々のなかでも、自分に問いかけることを忘れず、しっかり目を覚まし、本心を偽らないようにしましょう。』
                                 『心がまあるくなある禅語』リベラル社より