相方は迷わず、Morgesモルジュという隣街で行われている『本と作家の出逢いの場』(ボクの意訳タイトル)
にでかけ、特に作家による講演を幾つか聞きたい…とそそくさと出かけていった。
ボクはまず、『Drone days』のポスターに惹かれて地元の思いっきり贅沢な建造物、『ローレックス図書館』を
持つローザンヌ連邦工科大学へ行き、この週末行われる催し物へでかけた。
『ドローン』・・・どこか危険だが最先端的香りのする響き・・・何処かで聞いたことがあるとおもったら、もしかしたら
『アラン・ドロン』…かも?ドロンというとごく最近、昔15年間結婚していた女優、ミレーユ・ダルクが8月下旬79歳でなくなったが。
兎に角、ドローンってどんなものか?…っていうところに興味があって出かけ、初めてドローン・レーシングというモノを見た。
早い話が『ドローン競技』で、直径が15〜20cmぐらいのドローン機を指定の台に置いて、合図で一斉に競技コースを3周?
してその速度を争う・・・もののようだ。
ドローンが飛び回るのを初めてみたが、そのスピードにビックリ! 速いこと速いこと。 まず音がしてその方向を観る、、、
ってな感じ。あの独特な音は決して忘れない、、、、と思っていたが、今現在どんなんだったか思い出せない。蚊のような・・・
我がデジコンでスーパー蚊の雄姿を一撮しようと必死になって努力したものの、無理であった、だいたい危険防止のために
コース全域に張り巡らせた網は、オートフォーカスカメラには大敵である、網の目にフォースされるから、マニュアルフォーカス
にしたが、あんな小さなドローンが凄い速度で飛び回っているのにフォーカスが出来るわけは無いではないか!
それはともかく、ドローンを操作するパイロット?が、一様にゴーグルメガネをしているのが網目の向う側に見えるが、
あれは、ドローンに搭載してあるカメラから送られるコースの景色を見ているのだろうか?・・・たしかに、見通しの
よくないコースをあの猛スピードで飛び回るドローンを肉眼で捉えるのはどう考えても無理だろうから、やっぱり
あのゴーグル状のものは映像メガネ・・・に違いない。
校内外にいろいろなドローンを展示し説明している人々がいて、あちこちで英語が飛び交っていたから外国から
来ている、内容もドローンそのものから人工衛星みたいなものまであった。
15時からMorgesでローザンヌ在住の哲学、仏教家で作家のアレキサンドル・ジュリアンの対談へニコルと待ち合わせて。
彼についてはまだ詳しくしらないが、小児脳性麻痺で身体障害者、大学で哲学を専攻、著書や講演で少しずつ有名に。
以前テレビで何回か、彼の講演を聞いたが、普通のフランス語でもよくわからないのに、彼の発音が不明瞭なので一層
よくわからなかったが、仏教について語る彼の誠実な人柄は十分理解できた。
それに、今回は禅の修行を兼ねて家族4人で韓国へ3年間過ごし、帰国して報告講演みたいなようで、興味があった。
事実、『韓国へ修行にいって何か得ることができました?』と、司会者が訪ねた・・・のだから。

それに対して、ジュリアンは『Rien』…つまり、『何も無い』と、答えたのだが
それを聞いてボクは禅者の『無所得』について、思い出していたが司会者は、それについて理解できなかっただろうけど
ボクも彼の仏語は90%わからなかった。しかし、聴衆は各所で爆笑して楽しい対談であった。
ドローンとジュリアン・・・この対照は、今でこそSomethigだ。
デジタルとアナログ、行き着く先は一緒である事を願う。