拈華微笑

自ずと示される道は、自ら歩むことで到る・・・自然

著書『Dignity』を読んで(いる最中)

『 ボクは僕に夢をあたへ   ボクは僕を育てる  ボクは僕を片時も忘れない 

  もう一人の僕が ボクの存在を忘れて  一人で悩み苦しむ時

  ボクは もう一人の僕が ボクの存在に 早く気が付いてくれることを 祈っている

  ボクは僕であり  ボクは皆でもある

  だから ボクは 僕を激励し 僕が皆を 激励することが 楽しい 』   

   一撮〜33 1985 10月17日 0:55 

 

昨日・・・こんな詩を、私は自分の大昔の『時々日記帳』に見出し、大変驚いた。

というのは、同じ日に今読んでいる著書『Dignity』ドナ・ヒックス著に全く同じ主旨の事柄を見出していたから…

この本を読んで、まだ1/3ぐらいしか進んでないのに、どのページも線引でカラフルになっている(アイパッドで読んでいる為)凄い本。

 

彼女は、19世紀のアメリカ人哲学者であり心理学者のウイリアム・ジェームズが提唱する『人間には二つの側面があり『 I 』と『Me』と名付ける』理論を彼女自身が編み出した『尊厳モデル』にその考え方を敷衍し、応用して『Me が傷を負った時に I が助けに来られるよう、IとMe の間に道を作らなければなりません』

・・・と、私が書いた詩と同じ主旨を展開していたのだ。

 

不思議な気がしたが、悟りが『郷里サトリ』・・・と提唱している自分としては、これは不思議でもなんでもなく、結局『天上天下唯我独尊』の結末に落ち着くわけだ。

この本『Dignity』の著者ドナ・ヒックス氏自身が書いているが、『尊厳』というテーマを真正面から取り上げ研究している著書はほとんど皆無…だそうだ。

 

今、私は仏教の『仏』こそ『尊厳そのもの』と理解している立場から観ると、この本の現代的意味・意義の大きさ、重要さを感じぜずにはおれない。

著者の本業は『国際的紛争の解決』の専門家で、その実務をする上で最も重要なキーワードが『Dignity=尊厳』であるという。

        

この2枚の絵は、私の高校時代の同時期に描いたもので、まさに『ボクと僕』の詩そのものだ。

 

仏教とは無縁・・・と禅と出会うまで思っていたが、実は『郷里』で繋がっていたことの証拠

この絵をテーマに『鏡哲学』というタイトルで昔のブログに書いたことがあったが(自画像を描くには鏡が必要)

この『Dignity』の本のはじめに『ミラーニューロン』の話があって感動した。

『ミラーニューロンというのは高等動物が持つ脳内の神経細胞で、鏡を見ているように、他の個体の行動を見て自分自身も同じ行動をとっているかのように反応する・・・物まね神経とも呼ばれ、言葉を介することなく、他者の心を感じ取れる機能を人は生まれながら備わっている・・・ことを科学は明らかにした』という。

 

仏教ではそれを、『大円鏡智』と言っているが、科学はその後付をしてくれている。