金沢にしばらく滞在してふと思うことは、社名やら店名、ホテル名の後に漢字あるいはローマ字などで『金沢』と表示しているところが多い・・・ことだ。
私が三十数年、日本を留守にしている間に、店名や社名などに地元名を表示する現象が一般化しているのかどうか、知らないが、何かというと『金沢』とあり、そのうち演歌のタイトル如く、地名をリフレインするのが当然みたいな気にさせられてきた。
で問題は『金箔』で、お土産屋に行くと『金箔入り』お茶、饅頭、羊羹などその他意外な食べ物にも金箔が入っていることを売りにしている商品を散見して、他の物はともかく、食品に金属など言語道断と・・・私の心は拒絶。
幼少時より『金(カネ)目のモノ』に対する嫌悪感は、いまに至って金ぴかの虚栄の象徴のような『金箔』にまで及んでいるようで、相方が『金箔工芸館、素敵そうよ。いってみましょうよ…』と言ってきたが、『金(キン)』には全く興味がないで、アンタ一人で行っておいでよ』と断っていた。
それでも長の滞在になると他に行くところも無くなり、ガイドブックの『金箔工芸館』の写真をみると、何故か惹かれるものがあり、行ってみることにした。
結果から言うと、『金箔工芸館を観ることなくして、金沢を語るべからず・・・』みたいな事になってしまうくらい私は気に入り、歴史全般に興味薄の私が、『金箔と金沢の歴史』に魅せられることになったのだ。
そもそも『金沢』という地名も、神社だかの敷地内からとれたジャガイモを沢で洗っていると金が土から落ちてきた・・・という逸話からついたという。
九谷焼、輪島塗、水引、金箔、獅子舞、加賀棒茶、エトセトラ・エトセトラ~ 戦災をまのがれた小都市として各種民芸技術が栄え、保全された結果、『金沢・かなざわ・Kanazawa』というくらい地元民芸と、地名を誇りにしているのであろう・・・か。

俵屋宗達の『雷神風神』は、私の大好きな『画』であるが、土台に『金箔』があるからこそ、画題が生き生きと今もそのエネルギッシュさを伝えていることがわかる。
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